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『アイカツ!』125話

 いちごたちを主役にして送り出された125話。いちごたちは、やっぱり『アイカツ!』の真ん中にいる。誰もがそう納得したのではないだろうか。

 

 125話は、いちごたちの「夢」という重要な要素を扱っているが、その処理が、とても第3シーズンらしいと感じた。『アイカツ!』はあかりに主人公が変わってから、とても地に足がついたアニメになった。第二シーズン冒頭が一番顕著だが、いちごはこの手のアニメの主人公にしては、かなりスペックが高い。その点、あかりちゃんは、未熟ながら頑張るヒロイン然としたヒロインで、「奮闘記」という色合いが濃くなった。そのため、作品全体を通して、第一シーズンのようなアイドルとしての高みの話もさることながら、家族の話やうまく行かなくて悩むといったありふれた話の密度の濃さが第三シーズンの魅力のように思う。

 

 「Soleilを続けること」といういちごたちの夢は、一見地味に映る。しかし、実はそれが一番難しいことであり、いちごやあおい、蘭にとってそれがとても大切であることは明らかだ。アイドルとして高みを目指し続けることは確かに大事だ。だが、それと同時に、目立たなくても大切なことはあるんじゃないか。比較的高い次元の話の多かった今までと異なり、地に足ついた内容を描き続ける第三シーズンだからこそ、こういうエピソードを送りだせたように思う。

 

 『アイカツ!』は、シーズンの前半最後には必ず、オフタイム回の前に「つなぐこと」を意識したエピソードを放送する。第一シーズンでは、23話「アゲハなミューズ」で絵麻先輩を追いかける蘭の姿を、第二シーズンは74話「桜色メモリーズ」でいちごたちの卒業と、さくらの成長を描いた。どちらも先輩から後輩へ、志が引き継がれていく様を描いていた。そして第三シーズンは、Soleilからあかりたちへ、いちごからあかりへとつながるアイカツを描いた。劇場版でも明確に示されていたバトンタッチが、ここでも姿を見せている。

 

 やはり、『アイカツ!』は「ここまでおいで」の物語だと思う。神崎美月から星宮いちごへ。星宮いちごから大空あかりへ。つながっていく縦の意志が、この作品の最大の輝きなんじゃないだろうか。次のオフタイム回を越せば、あかりたちは二年生になり、また新たな生徒たちがスターライトに入学する。積み重なり、繋がっていくアイカツは、さらなる深みを増していくことだろう。