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『Go!プリンセスプリキュア』2話

 2話については、直後の展開を見守る必要があったのだが、一応目途が立ったので、そろそろ書こうかと思う。『Go!プリンセスプリキュア』第2話は、良いところを突いていると思うが、同時にこのストーリーを1話分でまとめるのは無謀である。

 

 この話でフィーチャーされた海堂みなみのテーマは、「完璧ゆえの孤独」であった。みなみは、『Yes!プリキュア5』の水無月かれん(クール、青、生徒会長である)を彷彿とさせるキャラなのだが、かれんも似たようなテーマ性を持ったキャラクターだった。多くの者から頼られ、「私がやらないとダメみたい」という義務感に凝り固まり、一度はプリキュアになれなかった水無月かれんだが、彼女は『プリキュア5』23話で、自身の闇と向き合ったとき、こう言われている。

 

 

成績は学年トップ。あまりに優秀すぎて誰も彼女について行けないため、常に周囲から浮いてしまう。(中略)そのことを悩んでいるのに、誰にも相談しない。本当にともだちと呼べる存在はいない。

 

 

 かれん自身には、勿論のぞみたちというともだちがいるが、彼女の優秀さとそれに伴う周囲とのずれは、かれんが抱え続けた負の部分だった。そして『Go!プリンセス』では、その部分をより明確にしたものとして、海堂みなみがある。

 

 2話の核となるのは、高嶺の花とあがめられる自分に委縮せず、話しかけたはるかの底抜けの明るさに、みなみの孤独が癒されていく、というところだ。確かに、Aパートでのバレーを通した二人のふれあいは、純度の高いもので、関係性を上手く示せていた。しかし、このテーマを掘り下げるには、みなみの孤独の遍歴を描かねばならない。そうすると、どうしてもみなみの過去を取り上げる必要がある。それはたった1話分の尺ではなかなか難しい。

 

 結果として、みなみは変身するとき、「生徒を守るのが私の使命」と言って変身する。一個人としてのはるかではなく、学園の生徒の一人のはるかを守るために変身しているのだ。まあ恐らく、彼女のその物言いのなかに、はるかを思いやる感情がこめられているということなのだろうが、いかんせん描写が少ないため、みなみにとってはるかがどれほど自分の孤独を癒してくれる存在だったか、ということが若干伝わりにくい。

 

 何度も例に出しているが、『プリキュア5』は、水無月かれんの変身に5,6話の2話分を費やした。5話でかれんのメンタリティとその歪みを提示し、6話でその過去と変身への決意を描いた。こうすることで、無理なく彼女の心がプリキュアになることへと向かったのだ。『プリキュア5』のかれんのエピソードと同程度に語るべき内容のあるみなみのエピソードも、やはりもう少しじっくり描いても良かったのではないだろうか。

 

 最初に直後の展開を見守る必要があると述べたのは、2話でとりあえずみなみが変身して、3,4話あたりで過去のエピソード等を語る可能性がわりとあったからだ。結果からいえば、現在放送されている話までで、特にみなみについては語られていない。短く簡潔な描写のなかに全ての意味を込めたのか、はたまたこれからの大エピソードの際にもう一度向き合うのか(心の闇と対峙する的な)、まだ予断を許さない。ともあれ、はるかの特別性を示すという点でもさらっと流すには勿体ない部分だ。ぜひまた丁寧にみなみを描いてほしいと思う。