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『Go!プリンセスプリキュア』第1話

描いた夢を信じきれない弱さにただ支配されてた Sixteen My Dream」――――YUI<My Generation>

 これはプリキュアを変えるプリキュアになってくれるんじゃないか。なんとなくそう思った。

 

 遂に『GO!プリンセスプリキュア』の放送が始まった。プリキュアも12作目に突入である。毎年毎年変わらずドキドキしながら、第一話を観た。

 

 観てみた大雑把な感想だが、細々と気になるところはあるけれど、概ね素晴らしいのではないだろうか。まず思ったのは、今回は大胆に変えてきたなということだ。どちらかといえば、鷲尾P時代の要素をどう掘り下げるかが重要だった梅沢P時代と異なり、柴田P時代に入って以降、プリキュアはけっこう新しい試みがあった(キャラが全員超人である『ドキドキ』など)。しかし、その試み自体は面白いが、今までのプリキュアの雰囲気とどうもぶつかってしまい、あまりいいように働いていなかった。しかし、柴P三作目である本作は、遂に根本から新たなものを作ってやろうという気概が感じられる。正直、過去二作はあんまりだったのだが、本作ではもしかしたらそれがいいように働くかもしれない。

 

 具体的に変わったところというと、まず画面作りだろう。オープニング映像でのテロップの出し方の工夫から始まり、キャラ紹介のときに画面を縁どる花柄など、今までにない演出が随所にある。あと、これは推測になるのだが、戦闘シーンもちょっと今までと違う気がした。なんとなく、プリキュアの戦闘は縦方向の移動が多く、カメラが俯瞰で撮ってるような印象があったのだが、第一話では横方向にどんどん動き、カメラがキュアフローラと同じ目線にあった気がする。そのため、リアルタイム感というか、ある種の臨場感がバトルに溢れていた。

 

 他にも、本格的に女学園ものをやるつもりらしく(初代は半ば女子校で、5は完全に女子校ではあるが)、舞台設定も今までと一線を画している。新たな試みということもあって、「ごきげんよう」を連発したりとまだ慣れないところもあるようだが、雰囲気はばっちりなので、是非頑張ってほしいものだ。というかもっと前面に出してください。泣いて喜びます。

 

 さて、次はストーリーについてである。『GO!プリンセス』は、はるかの学園でのエピソードから妖精との出会い、敵との遭遇からの変身というシンプルな流れを採用していた。個人的には、プリキュアの1話はこの手法が一番だと思う。ここのところ、1話でガンガンとストーリーを盛り込んで、2話まで引っ張る作品が多かったが、やはり1話はシンプルにまとめて、作品のテーマとかを盛り込んだ方が、話に締まりが出る。事実、本作で重要となるであろう「夢」というテーマが1話にはふんだんに盛り込まれていた。ただ、同じ「夢」を表す言葉で、「夢」と「プリンセス」が併存しているのは、少々わかりづらい印象があった。1話では、はるかの夢ということで「プリンセス」が夢の代わりとして使われているところがある。本来、若干ニュアンスが違うはずなので、あまり一緒くたにすると後々面倒なのと、単純に言葉は一つに絞ったほうが、伝わりやすいだろう。

 

 脚本的にちょっと残念だったのは、はるかの変身の場面である。ルームメイトの七瀬ゆいを守るため、はるかは変身する。ここは何も問題はない。「守る」ために変身するのはプリキュアの常だ。しかし問題は変身する瞬間である。「そんなのできるわけ→それでゆいちゃんの夢を守れるのなら」となって変身するわけだが、ここは少し展開を速めすぎである。どうしても、いきなり決意できてしまったという感が否めない。むしろ、こうするのなら、先に「そんなのできるわけ」を言ったあとに、敵キャラ・クローズの夢を馬鹿にする台詞を持ってきて、「それでゆいちゃんの~」にしたほうが自然だったのではないか。敵を怖がる描写を入れるのは確かに重要だが、順番はもう少し検討してもいいような気がした。

 

 また、この作品には「夢」というテーマがある。「夢」をテーマにしたプリキュアというと、『Yes!プリキュア5』が挙げられ、近作だと『オールスターズNS3』も夢をテーマにしている。他の作品も、メインテーマとは言えないものの、多かれ少なかれ夢を描いているところがあり、プリキュアと夢は不可分ともいえる。この作品の春野はるかという主人公は、夢に向き合うという点で、『5』の主人公・夢原のぞみに通じるものがある。ただ、1話の時点でのぞみは夢を見つけてすらいないことを考えると、夢はあるものの口に出せないはるかとの違いは、注目に値する。『5』という作品は、夢原のぞみがプリキュアを通して、自分自身の夢を見つける物語だった。では、『GO!プリンセスプリキュア』での春野はるかは、既に確固として持つ自分の夢をいかにして育んでいくのか。今から楽しみが尽きないところである。新世代を感じさせるプリキュア。十年間、積み重ねたものとともに、凝り固まってしまったものもあるシリーズの壁を突き抜ける作品になってくれたら、と願わずにはいられない。

 

 

○マニアの雑感

 ・きららの「はいはーい。ごきげんよう」の「はいはーい」のイント       ネーションが好き

 ・みなみさんが思ってた以上に、かれんさんだった

 ・はるかの妄想ダンスの相手、めっちゃジョー岡田だった

 ・変身バンクの手の動きすごくないですか

 ・EDのダンスCGまたすごくなってないですか

 ・正直同人誌が盛り上がると思った

 ・めっちゃ厳しいおばちゃん教師とかいたら最高なんだけどなあ

 ・なんかこう、女学園七不思議みたいな話があればいいなあ