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『るろうに剣心 京都大火編』

 早速観に行ってきました。つらつらと私見を書いていきます。ネタバレ注意。

 

○ストーリー

 ・冒頭~東京パート

 冒頭のオリジナルシーンは志々雄の迫力を一気に視聴者に伝える役割でしょうね。確かに鬼気迫るものはありました。炎の向こうに見える十本刀とかね。警官嬲り殺しシーンはちょっと志々雄のキャラから外れる気もするんだけど……

 東京パートはやはりというか、1作目のオリジナル展開の余波がモロにありましたね。原作での京都編導入となる斎藤編が、1作目にもう斎藤が登場しちゃってる関係で出来ず、大久保登場から志々雄暗殺要請までがどうしても唐突に思えました。制作側も苦労したんでしょう、それでもだいぶ上手くやっていたと思います。あとは蒼紫の登場もやはりちょっと突然ですね。所見だと誰かまったくわからないかもと思いました。全体的に1作目がかなりオリジナル志向だったのに対し、今度のがわりと原作準拠であるため、つじつま合わせに苦心していたようです。ただ観終わってから思い返してみると、後のアクションがやはりメインで、こちらはなるべく早く終わらせようという意図だったかもです。剣心が警視庁で遺体に泣き崩れる遺族を見るシーンは上手いですね。あと大久保暗殺はスピード感がすごい。

 

 ・新月村

 操の登場から始まるシーン。やっぱりちょっと唐突かな。栄次の兄ちゃん死んで、あっという間に父母死んでるのがわかって……と栄次が泣き叫びっぱなしでちょっと感情移入しづらい。しかし新月村に入ってからの剣心の大立ち回りは圧巻。続く宗次郎戦も物凄い動きで画面を縦横無尽に駆け回ってます。宗次郎戦は『京都大火編』のなかで狭い部類の空間でのバトルですが、細かい動きが冴えてますね。閉鎖空間での群衆の狂気というのは実写向きのテーマだったようで、気合入ってましたね。村人が栄次に志々雄の手下を殺すようけしかけるシーンはなかなか。それと並行して、各メンバーの京都行きも描かれてます。ただまあ薫の京都行きの葛藤はあんまり描かれてなかったかも。

 

 ・京都到着

 翁はじめ御庭番の面々登場。ここで蒼紫の過去設定も出ます。成程そう来るかと。短時間で上手く蒼紫の説明になっていたと思います。ただ剣心と蒼紫がバトる時は初対面なので、どう描くか気になりますね。続VS沢下条張戦。赤空のエピソードほぼカットしてなくてびっくり。張戦も迫力がすごいんですよね。よくあの勝負を再現したものです。武器は薄刃乃太刀はなく、連刃刀のみ。連刃刀なんて覚えてる人どんだけいるんだろ。原作であった張の凄んだ顔、三浦涼介さんが頑張って表現されてましたが、伝わるのか。ここで人斬りに立ち返る云々の話した方がいい気もするけどそこはスルーみたいです。

 

 ・京都大火

 原作での京都大火は所詮ブラフだったわけで、ネタっぽい印象があったのですが、映画だとガチで火を点けにきていて気迫がすごいです。あんなのよく止められましたね。このシーンがすごいのは剣心や斎藤の立ち回りもカッコいいんですが、警官と志々雄一派の乱戦も相当迫力があることです。お前らもカッコいいじゃんみたいな。というか乱戦のせいで斎藤が牙突使えてませんね。やはりあれは一対一用だったか。『京都大火編』随一の大乱闘ですが、炎をバックにひたすらド迫力。圧巻です。よくわからなかったのは、大量の志々雄もどきが出てきたシーン。コードギアスかよ。ちょっと志々雄の外見をネタにし過ぎな気もします。同時進行の翁と蒼紫のバトル。室内での鬼気迫る戦闘です。ちょっと翁が戦う理由がいきなりだった気もしますが。トンファー太いですね。最初あの腕当てにトンファーがあると思ってたんですが、蒼紫も同じ腕当てしてたので、違うのかと。最後の回天剣舞六蓮は恐ろしい速さですね。

 

 ・煉獄戦

 もうやりたい放題なラストシーン。煉獄すげえよ、超すげえよ。これは炸裂弾じゃ倒せそうにねえわ。剣心馬に乗って煉獄に参上は流石にちょっと無茶な気もしましたが、圧倒的迫力で帳消しですね。十本刀が大勢いて誰が誰かちょっとわかんなかったです。方治がちょっと悪ノリしすぎな気もします。ラストを飾るにふさわしい凄まじい戦闘ですね。そして煉獄から投げ出され、浜辺に流れ着いた剣心のもとに現れる福山雅治(おそらく師匠)。これ、情報が直前にばれたの痛かったなぁ。

 

○キャラクター

 Positive

 なんといっても宗次郎でしょう。神木くんが宗次郎まんまで驚くばかりです。縮地もホントに思い描いた通りで、言動やらなにやらここまでハマリ役も珍しいでしょう。また剣心、薫も1作目から続き、映画ならではのキャラ造形で違和感なく楽しめました。他の新キャラだと由美さんとかがよかったです。要所要所で色っぽい感じが出てて。

 

 Negatve

 今回は1作目に増して、左之助の描かれ方が気になりました。これでは完全な馬鹿なのでは……やはり赤報隊エピソードがないのが効いている気もします。左之助は言動は馬鹿ですが、そこまであほっぽいことしてないのに。映画ならではの演出でしょうが、これで左之にファンが果たしてつくのか心配です。

 あとまずかったのは方治でしょうね。完全な悪ノリです。方治は大袈裟なキャラなだけで、決してネタキャラではないはずなんですが。前作の観柳といい、こういうキャラを一人は出すという縛りでもあるんでしょうか。そんなことしなくても素晴らしいアクションだけで観客はついてくるのに。全体として、カッコいいキャラを描くのは上手いんですが、ギャク調のキャラや大袈裟なキャラがあんまりうまくない印象です。

 

○全体

 色々言ってきましたが、やっぱり映画版はすごい。変に原作通りを意識せず、なにをすれば「実写映画」として面白いかを考えていると思います。たぶんメインターゲットは『るろ剣』ファンじゃなくて、ファンじゃない層なんでしょう。非常の潔い姿勢だと思いますし、結果的に作品として面白い映画になってますよね。素晴らしいのは何と言ってもアクション。ジャンプというわりとなんでもありな雑誌に掲載されたバトル漫画のバトルをここまで再現するとは。それだけでもう感涙ものですよ。僕が観てないだけかもですが、こういうベクトルでアクション頑張ってる映画もなかなかないんじゃないでしょうか。ド迫力のアクション映画が観たいなら、絶対観に行くべきです。

 『京都大火編』は比較的原作準拠ながら、ラストにオリジナルを盛り込んでいました。次作『伝説の最期編』はかなりオリジナル展開になるのではないでしょうか。どんなストーリーになるのか、楽しみがつきませんね。

 

蛇足:ここからは原作ファンの妄言です(じゃあ今までは?)

 操を関西弁にした意味はなんだったのか/斎藤が剣心のことを「緋村」と呼ぶのはどうなのか/蒼紫バトル終わった後ちゃんと鞘拾ってるね/あんな杜撰な修復で斬馬刀が直るのか/逆刃刀でガチで叩かれた人よく死なないなってぐらいの音してた/川路利良チンピラみてえだ/高速戦闘中に縮地のモーションしてもわかりにくいね/試し斬りとかしちゃう志々雄はどうなの/牙突一度も出ず/人斬りに立ち返る云々はやんないのかな/剣心わりと操に圧倒されている説